女子力が高くなる歯磨き

ブラケットに食べカスが挟まる、なんてやわなもんじゃない。食べものが、食べた順番にぎゅうぎゅうに詰まっていく。それを諦めて、食事を終了させ、食後すぐにうがいをする。洗面所の排水溝にも、台所と同じゴミ受けネットが必要なくらい、うがいしても、うがいしても、磨いても、磨いても、出てくる食べカス。摩訶不思議。

矯正歯科に通い始めてまもない頃、歯磨き指導を受けた時、歯科衛生士さんがしきりに「歯磨き上手になると女子力高くなりますから」を連呼していた。「女子力が高くなる」という衛生士さん渾身のキラーワード。「モテる」的な意味合いで言っているように思うが、私には全く輝いて聞こえない。真っ先に、バカリズムがネタ番組でやっていた「あ~女子力~、女子力高くなりたぁ~い」というセリフを思い出してニヤついてしまった。

しかしそれからというもの、歯磨き指導の通り、いやそれ以上に時間をかけて、「女子力」を高めてきた。私は生涯、どれほどの時間を歯磨きに費やすのか、寝ているかほぼ歯磨きなんじゃないか、と思うほど長く感じるが、先日亡くなった祖母は、自分の歯が沢山あって、口がぺそっとなっていなくて、最後までとてもかわいかった。それは「女子力」に価すると思ったので、歯磨きの腕前を磨くことにしたのである。

歯磨きを頑張って2か月ほど経ったある日、一般歯科で歯茎の状態をチェックをしてもらったところ、以前よりとても良くなっていると褒めていただき、私の歯磨き熱にさらに火が点いた。

ブラケット装着前は、普通の歯ブラシ、部分磨き用の歯ブラシ(ワンタフト)、フロスを使用していたが、ブラケットを着けてからは、普通の歯ブラシ、部分磨き用の歯ブラシ、入るところだけフロスにして、ブラケット装着前の3倍ほどの時間をかけて磨いている。今まで湯船で歌っていた時間を全て、歯磨きに費やしているのだ。

このめんどくせえ日々の歯磨きの結果を、褒められたことがうれしくて、もっとがんはっちゃおうと、部分磨き用の歯ブラシ(デンタルタフト)を1本から2本に増やした。(褒められてやる気が出るタイプ)

緑のやつは、矯正前から使っているタイプ、黄色のやつは、毛の長さが10.5cmと長めのもの。この黄色のやつでブラケットの隙間をよりキレイにしようって作戦だ。両方とも歯科で購入。

毛のかたさはどちらもやわらかめ。長い時間ブラッシングをするのでその方がいい。ちなみに普通の歯ブラシもやわらかめを使用している。普通の歯ブラシは、ドラッグストアで売っているピュオーラとシステマがしっくりくる。

さすがに、毎食後に普通の歯ブラシ→部分磨き①→部分磨き②→フロスというルーティンは難しいので、これは夜だけで、外出先には普通の歯ブラシとフロス(フロスは時間ある時だけやる)を持ち歩いている。もちろん、デンタルリンスも。これを「女子力」と呼ぶかどうかは分からないけれど、すんげえおばあちゃんになったとき、「かわいいね」って言われたいという乙女心であることは間違いない。