昔抜いてしまった左の4番(上下ともに)のせいで、右の歯を減らさなければ左右対称にならない。通常なら、親知らずを抜くところ、なるべく健康な歯を残したいので、神経を抜く治療をした、寿命が短い右下6番を抜歯することに。
右上は、4番を抜歯すれば、一番楽に左右対称になるのだけど、できるだけ抜歯したくない、ということで、矯正用インプラントを打って、後方にぐぐぐっと歯を引っ張る方法を試してみることになった。
抜歯当日は、朝からめちゃくちゃ緊張していた。矯正歯科へ行ったら、抜歯のために派遣されてやって来た口腔外科の先生がイメージしていたのと違って、若くてイケメンだったため、余計に緊張した。
聞いてない。
歯医者のイケメンは罪だ。歯医者にイケメンはいらない。しかし、イケメンが来ちゃったのだからもうしょうがない。意を決して診察台に座って待っていると、いつもの衛生士さんに「大丈夫?緊張してる?」と聞かれる。「ええ、まあ、大丈夫です」イケメンのせいで緊張が高まったことを隠してクールにキメる。
まずは、衛生士さんがワイヤーを外し、かるくブラッシングした後、若イケメン先生による麻酔。イケメン麻酔。抜歯の時の麻酔はぶっとい。でも、注射器を使う前に、綿で、表面麻酔というのをしてくれたのでほとんど痛みはなかった。表面麻酔はメロンのような味がした。
麻酔を効かせている間、先にインプラントを打つことに。これは、矯正の先生がやってくれて、ほんの1分くらいで終了。ベテランおじちゃん先生の安心感たるや。何が行われたか分からないくらい無痛。しかし、その後、鏡で確認して驚愕。
えぐ!
矯正用インプラントとは、小さなスクリュー(ネジ)だ。それを歯茎に埋め込んで、ゴムやスプリングをかけて歯を移動させる。見た目は、歯茎にピアスをしているみたい。(歯茎にネジ!歯茎の骨にネジ…!)痛みとか、そういうことより、精神的&ビジュアル的にショック。
さて、気を取り直して、いよいよ右下6番の抜歯だ。若イケメン先生がペンチでぐいぐいやる。(ちょちょちょちょ!!抜歯ってこんな原始的な方法だっけ?拷問や!!リンチや!!顎外れちゃう!!ひえ~!!)と思ったが、クールを装う。全然平気ですよと。
若イケメン先生はしばらくぐいぐいやったが抜けなさそうなので、歯を分割して抜くことに。ここで、口の部分だけ穴が開いたフェイスマスクをかけられた。良かった。もう色々と怖くない。ビビり顔も、ブス顔も、若イケメン先生に見られないで済む。
歯をドリル的な何かで分割して、ペンチで引き抜く。あっという間に終わった。「うがいしてください」と若イケメン先生。が、うがいの水が補充されてない。ホームじゃないから、勝手が違うのか、若干ベッドの操作に手間取っているようだった。(くすぐる。くすぐるんですけど~。そゆのくすぐるんですけど~!)と思ったが、クールを装う。気にしてませんよと。
抜歯1本とインプラント1本にかかった時間は40分くらい。費用は、5000円くらい(保険適用、レントゲンは撮ったばかりのためなし)。血が出た時用の脱脂綿、鎮痛剤(ロキソニン)、抗生物質(プロモックス)、整腸剤(ビオフェルミン)、術後用のやわらかい歯ブラシをもらった。
身構えていたほど大変ではなかったし、痛みもなかったけれど、なんだかめっちゃブルーになって、帰宅してすぐベッドに入った。
痛みには強いけど、えぐいのダメなタイプかもしれない。オペへの不安は高まるばかりである…。